アクス地区シャーヤル県で80人の宗教人物が団体で政治学習班に派遣された
ウルムチの「天山網」のニュースによると、東トルキスタンのアクス地区シャーヤル(Shayar)県政府と共産党委員会は、宗教人士に政治法律学習班(中国語で略して政法学習班と言う)で教育を受けさせることが、政治・社会の安定のために欠かせない義務であると判断した。そして、シャーヤル県の80人以上の宗教人士を、強制的にシャーヤル県党校の政治学習班に派遣したのである。
宗教人士というのは、宗教教育を受けて、モスクの指導者であるイマムや、イスラムの教育家になった人である。
このほか、中国共産党政府が若いウイグル宗教家の「頭を洗う」ために、強制的に団体で北京、天津に派遣しているのである。共産党の幹部が添乗員となり、この団体を北京に連れて行って万里の長城、天安門広場、毛沢東の記念堂を見学させた。
「新疆ウイグル自治区青年連盟」が北京市「共産主義青年団」に送った手紙の中で、東トルキスタンの23の地区、州、県および市から23人の「愛国主義的な宗教家」を選んだこと、北京に見学に派遣すること、北京では万里の長城、天安門広場での国旗掲揚を見せることなどを依頼していた。
中国共産党とその人民代表大会は毎年頭をひねって、ウイグル人の宗教や文化の消滅のための計略を考案している。このように北京に連れていって、中国流の愛国教育を施せば、ウイグル人の宗教心をそぐことができると浅はかにも考えているわけである。
中国では普通はバチカンが指名するカトリックの司祭を、バチカンを無視して政府当局が指名している。チベットの宗教指導者パンチェンラマさえ、ダライラマを無視して勝手に指名した。それと同じで、イスラムの指導者さえ、イスラムの基準ではなく、当局の基準で指名するのである。彼らの基準はいかにその人物が自分たちのいうとおりに動くか、傀儡指導者になりきれるかである。しかも、自らが指名した人物さえ、厳しく監視し、より共産党に忠実なアシスタントとして育てるために様々な陰謀を実施しているのである。中国共産党式のイスラム教を発明し、ノーベル賞を取ろうと躍起になっているわけだ。
ウイグル太郎
東トルキスタン情報センター
2004年9月8日
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