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         東トルキスタン情報センター  2004        

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2004年3月6日

ウイグル女性実業家で収監中の
ラビヤ・カディルが減刑へ


有名なウイグル実業家ラビヤ・カディル(Rabiye Kadir)女史とは

 “外国組織に国家機密情報を違法に提供した”罪で逮捕され、懲役8年の刑に服しているウイグル女性実業家ラビヤ・カディル女史(57歳)が1年間減刑されたようだ。3月3日に、アメリカの人権組織が発表した。
 アメリカダイアログの基金会の声明によると、新疆ウイグル自治区女子刑務所に収監中のラビヤ・カディル女史は2006年8月12日に釈放される予定。

 2004年2月、アメリカは国務省による「2003年世界人権報告」を発表した。日本では北朝鮮に関する記述を中心に報道されたようだが、中国もかなり厳しく批判されていた。これに対し、中国は中国国務院新聞弁公室が「03年米国人権記録」を出し、その中でアメリカを批判し返すことで、反論してみせた。
 しかし、3月5日に全人代が開幕することもあり、アメリカの批判をとりあえずかわす狙いか、漢族の民主活動家・王有才氏と、チベットの尼僧のプンツォク・ニドン女史を釈放した。ただ、残念ながらラビア・カディル女史だけは、減刑という形になってしまった。

 女史は1999年9月に、中国当局によってウルムチで逮捕された。当時ラビヤ・カディル女史は、正式に中国を訪問中だったアメリカの国会議員と会おうとしたところ(崑崙賓館の前で)を逮捕されたのである。
裁判ではアメリカ在住の夫(を通して国連)に、東トルキスタンで発行された新聞記事を送ろうとしたことが、国家機密漏洩にあたるとされ、逮捕され、2000年3月10日に有罪となり、懲役8年の実刑判決が確定した。
 人権基金会よると、中国政府は“ラビヤ・カディル女史の“改過自新”(日本でいう服役態度)を考えて1年減刑と、もっと“大人しくしてくれれば”または1年以上の減刑”と語ったそうだ。

 日本の雑誌やテレビで彼女の名前が報じられることはほとんどないようだが、彼女は非常に有名な人物である。彼女は知的な美貌の持ち主であり、貧しい農民がほとんどの東トルキスタンのウイグル人の中にあって、起業に成功し、資産家となり、ウイグル人の希望の星のような存在となった。そのラビヤ・カディル女史の逮捕は、多くのウイグル人を失望させ、海外でも非常に注目された。アメリカ国会と国連人権委員会は2000年3月に、“証拠が不十分であり、釈放すべきだ”と中国に要求している。

 中国当局の“国家情報”、“国家機密”というのは、ウイグル自治区の新聞で公表されたウイグル民族の人権弾圧、イスラム教徒への宗教弾圧などのレポートである。中国では、国民に発表している情報と、海外に発表している情報が違うので、国内で発行された新聞も“国家機密”に値するのである。中国の外交、外人向けの政策、旅行、対外貿易、文化交流、宗教交流、農業調査、環境問題などで「内外有別」という紀律があり、それは外国人にはウソをつけ、という意味である。侵略者共産党政府のためにつじつまを合わせるという政策だ。違反した公務員、教師、ガイド、医者、通訳、運転手、従業員などは“政治犯”として逮捕され、すぐに有罪で死刑にされている。

 例えば、東トルキスタンのカシュガルから、海外に本を発送しようとすると、郵便局で入念にチェックされる。確かに東トルキスタンでは今も秘密裏に発行された書籍や、発禁本がたくさんあるが、普通に出版された本の中にも、当局にとって海外に持ちだしてほしくない性質のものがあるということだ。

 このような中国でしか通用しない“国家機密漏洩”で収監されている“政治犯”はほかにもたくさんいる。ラビヤ・カディル女史の夫のスディックハジ.ロズィ(Sidiqhaji Rozi)氏(前新疆大学の文学部の教授、中国の偽造宣伝に反対してきたインテリ、アメリカに亡命している)はアメリカにいるが、その息子のひとりはウルムチで収監されている。

 2003年版のアメリカの人権報告にラビヤ・カディル女史はじめ、有名な数人のウイグル政治犯のことは記載された。しかし、彼らとちがって無名の数十万人という政治犯の情報は中国当局によって厳しくコントロールされている。彼らは秘密裏に拷問、殺害されているのが実情なのである。

東トルキスタン情報センター
ウイグル太郎
2004年3月6日
 


© Uygur.Org  06/03/2004 13:18   A. Qaraqaş  日本語メール: uyghuristan@hotmail.com