中国当局は東トルキスタンで金曜日のお祈りの日を
“ウイグル青少年の信仰を奪い取る日”と決めた
ウイグル民族は10世紀の初め頃、中央アジアで5百万平方キロの国土を持っていたカラハン王朝時代からイスラム教を受け入れて、イスラム文化を発展させてきたのである。イスラム教はウイグル民族の日常生活、言葉、挨拶、婚姻、子供の名づけ、割礼、行事、商売、交際、娯楽、医療、飲食、葬儀、世界観、人生観、価値観などまで沈み込んだ文化である。ウイグル民族の精神生活になければならない心の支えであり、ウイグル人民を団結させ、人々を正しく、道徳的に、公正に育てる精神の糧である。
中国共産党侵略者が1950年ごろ東トルキスタンに布靴を履いて、掃討しながら来た時、「我々は古い漢人とは違う、古い漢人等は東トルキスタン人民に残酷な圧迫をした。国民党の残りの勢力を排除しに来たのである。3ヶ月間、東トルキスタンに滞在し、国民党の勢力の掃討の手伝いをして中国に帰る」と誓っていたのである。
50年経った今日では、当時の誓いを全く忘れ、武器を持って、当時彼らに食べ物と住まいを提供したウイグル人の心に傷をつけ、彼等の嘘と侵略集団である本質を暴露するあらゆる発言・行動をしたウイグル人を非難し、財産を没収し、逮捕し、弾圧しているのである。イスラム教はウイグル民族を結びつける力である、全ての侵略を絶対許さない正義の哲学である。だから、侵略者である中国人によって非難されている。イスラム文化を習うのも、信仰するのも禁止され、数え切れない愛国者のウイグル人が、婦人、青少年まで圧迫、弾圧されてきたのである。
東トルキスタンではウイグル人が法律ではなく、政策、大漢民族主義者の役人、警察官の見る夢によって支配、逮捕、殺害されているのである。
モスクのドアに“18歳未満のウイグル青少年が入るのは禁止”と赤文字の看板が掲示されている。イスラム文化を教えるのも、習うのも犯罪と見なしている。18歳以上で幸運だったウイグル人は、入学試験を受けられ、専門学校・短大・大学に行ったり、どこかでバイトしたり、低賃金の労働者になったりできるが、小学校から大学まで学生のイスラム教への信仰は禁止されており、役所、病院、工場、及び全ての会社でのウイグル人の信仰も禁止されている。東トルキスタン中国人には何の制限もない。つまり、ウイグル人はイスラム教を信仰してはいけない、お祈りしてはいけないのである。
金曜日や大祭の日には、男たちが大きなモスクに集まってお祈りする。その時には当局の警察、公務員が入り口にて監督、記録している。田舎のウイグル人が家でお祈りしたら“ワハビ”という政治的な罪を着せて逮捕する。実際には何の問題も見つからないが、とりあえず高い罰金取る。現金がなければ家畜、財産を強制で没収し、ウイグル農民の心に深刻な傷をつけて、貧乏にしてしまうのである。これが中国政府の東トルキスタン政策である!
当局はウイグル民族を宗教信仰を強制的に放棄させようと必死になっている。民族文化を消滅しようとしている。その結果、ウイグルを民族として消滅し、この土地を中国に入れようと夢を見ているのである。その後はもっと西へ拡張しようと……。
独裁を行っている中国共産党ファッショ政権は1500年前から世界中で認められて10億人以上が信仰しているイスラム教を非難し、“ウイグル青少年を中毒させる宗教”、“非法宗教だ”と傲慢きわまりない空言を繰り返している。
毎週金曜日と大祭は、東トルキスタンでウイグル、カザフ、キルギス、ウズベク、タタール、タジク、回族などのモスレムが大きなモスクに集まって、お互いに挨拶をし、お祈りをし、神様に心のことを伝え、お互いに愛を与え、故郷、祖国の大きな問題を討論、解決する日である。この日を“ウイグル青少年を非宗教にする日”と決めたのである。全てのウイグル教師と学生がお祈りの時間に学校にいかなければならないと圧力をかけている。
最近、カシュガル市第10中学校(高校も含む)2年生のある学生が冬休みにアラビア語とコーランを少し勉強してみようと思い、親に本を買ってもらい独学した。この学生は普段クラスで優秀なので、興味も広かった。この話が彼の友達に、最後は学校に、カシュガル市教育局にまで伝えられてから、カシュガル市教育局が緊急会議を開き、この小さなことを大きな政治問題にして、彼のクラス担当のゼイヌル教諭(女性)を“学生をイスラム教中毒にさせた”との罪名で、13ヶ月の給料とボーナスをはく奪し、将来“先進教師”になる資格をなくし、1年間監督下に試用するように処罰したのである。
同じ学校のムフテル・オブリカスム校長に“学校を厳しく管理していない”との罪名で、やはりボーナスをはく奪し、罰金を取って、“先進校長”の称号を取り消してしまったのである。当中学校の指導主任として中国人の朱玲玲(女性)を派遣しているが、朱主任にも“ウイグル教師と学生に充分な圧迫をしなかった”との罪を貼り付けて、ボーナスはく奪、300元の罰金の処分とした。
このほかに、カシュガル市第7小学校(日曜バザルの近くにあるウイグル人の学校)の生徒3人が父親と一緒に2月2日のクルバン祭りのお祈りに行ったため、小学校の校長と管理人から高い罰金を取って処罰したのである。
このような民族圧迫と文化消滅政策は東トルキスタンのカシュガル、ホタン、アクス、コルラ、グルジャ、アルタイ、チョチェック(中国語で塔城)、トルファン、クムル(ハミ)、ウルムチなどでも毎日のように起こっているのである。
東トルキスタン情報センター
ウイグル太郎
2004年2月19日
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