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         東トルキスタン情報センター  2004        

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2004年2月16日


中国政府のペテンがまた暴れた

  2004年1月、カナダに定居した中国人民族主義者の組織である“中国人協会”が、新年のイベントで中国の雑技団の公演を計画した。
 カナダの“中国人協会”のメンバーのグリバハルさん(カナダ国籍のウイグル女性)が東トルキスタン人の有名な雑技者、ギネス世界記録獲得者アディリ・ホシュル(Adil Hoshur)氏も呼んで、ウイグル民間芸術を北アメリカ州で披露し、ウイグル文化をカナダ人に紹介することを提案、ウイグル自治区雑技団(ウイグル人10人、監督として漢族3人)が派遣されることになった。

 ウイグル民間芸術の代表的人物であるアディリ・ホシュル氏は、十数年来、北アメリカ州に行ってダルワズ(高所に張られた鉄線の上を歩く芸、日本でいう綱渡り)を披露したいと考えていたが、中国政府の干渉により、果たせずにいた。
 今回、中国政府は国際人権組織の非難を避け、民族圧迫を隠し、“すべての民族が平等である”ことを宣伝するために、漢人監督者3人をつけることを条件に、ウイグル人雑技団をカナダに派遣したのである。この雑技団は今年1月22日から27日までカナダのトロント市で公演してからオタワに移動し、中国に帰国する予定だった。

 中国政府は、昨年12月15日、海外で活動している東トルキスタン4組織とウイグル人11人を一方的にテロリストに認定し、東トルキスタンでの人権・民族圧迫、弾圧などは“分裂者”の宣伝で、中国にはそのような事実はないと国内外で宣伝してきた。雑技団のウイグルメンバーは、この公演期間中も中国政府や中国人の民族的な軽視を受けていた。ホテルではウイグル女性芸術家のための女性の部屋は用意されず、食事も豚肉が入っている中華料理の店を手配したのである。 このような状況に“カナダウイグル人協会”のウイグル人は不満を持ち、アディリ・ホシュル氏らのウイグル雑技団の公演に行くことを拒否した。

 ウイグル人の芸術家たちも、中国当局のやり方に反発し、公演終了後、10人のうちディリシャッティ・スラジディン氏(Dilshat Sirajidin、男性),アブリキム・メメット氏(Ablikim Memet、男性)、アブドゥウェリ・アブリミット氏(Abduweli Ablimit、男性)、アブドゥルスル・アブドゥケリム氏(Abdurusul Abdukerim、男性)、グリナル・ワイット氏(Gulnar Wayit、女性)、アイグル・メメット氏(Aygul Memet、女性)、ジャッパル・アブドゥレヒム氏(Jappar Abdurehim、男性)ら7人が中国に帰らず、オタワ市からトロントに逃げて、カナダ政府に政治亡命を申請した。

 この事態に中国政府も驚きを隠せないでいる。ウイグル自治区共産党委員会の王楽泉書記は亡命した7人に、家族のことで脅迫しつつ、帰国するように勧めている。“帰国したら非難しない、逮捕しない、仕事は前のまま続けられる。”などと騙そうとしている。
 7人の突然の亡命は、中国政府が国際社会・欧米で行っている偽の宣伝をひっくり返し、真実を暴くことになる。北京政府は声明を出して“海外の東トルキスタン組織が誘ったから逃げた”などといっているが、7人の芸術家亡命者は北京政府のいうことを全く否定している。“私達は子供ではない。カナダに政治亡命することは自分で決めた。中国政府の民族圧迫に反発しているから亡命した”などと語っている。

 カナダウイグル人協会のメメット・トフティ(Memet Tohti、男性)主席は“私たちウイグル組織は誘うなど何もしていない。ただ帰国せずにカナダに残っていたので、カナダの法律による手続きの援助をしただけだ”と言っている。
 実はこの1ヶ月前に44人の中国人(漢人)雑技団がカナダに公演に行き、そのまま全員逃げて帰国しなかったのであるが、中国政府は黙認していた。ウイグル人が7人逃げただけで騒いでいる。中国の侵略本質とひどい民族問題が証明され、北京政府の犯罪が暴れるからである。


東トルキスタン情報センター
ウイグル太郎
2004年2月16日


© Uygur.Org  16/02/2004 17:30   A. Qaraqaş  日本語メール: uyghuristan@hotmail.com